暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインは前日比1.63%高の23,240ドルに。
買いシグナルの1つである移動平均線のゴールデンクロスが成立した。50日単純移動平均(SMA)と200日SMAのゴールデンクロスは、21年9月以来1年5ヶ月ぶり。
つい先日には米雇用統計が大きく上振れ金融相場が反落したこともあり、14日にCPI(米消費者物価指数)を控える中、上値追いは限定的との見方もある。
デジタルカレンシーグループ(DCG)および小会社ジェネシス・グローバル・キャピタルが、債券整理の条件面について主要債権者と基本合意に達したことも市場の不確実性を後退させた。
暗号資産融資企業のジェネシスは、昨年6月に破綻した投資ファンドThree Arrows Capital(3AC)の債務不履行や昨年11月に破綻した大手暗号資産取引所FTXの影響を受けて流動性危機に陥り、破産申請の憂き目に遭った。
DCGは、傘下にビットコイン投資信託「GBTC」などの発行を手がける資産運用会社グレースケールを抱えており市場への影響は懸念される。
8日のFinancial Times(FT)の報道によれば、イーサリアム投資信託「Ethereum Trust(ETHE)」などの運用における自社持ち分を一部売却し、2,200万ドル分を確保したという。ジェネシスは推定負債額は10億ドル〜100億ドルに上る。
アルトコイン相場
株やビットコインの反発に伴い、イーサリアム(ETH)が2.76%高、ポリゴン(MATIC)が3.55%高、ポルカドット(DOT)が5.08%高と主要アルトが買われた。
中東サウジアラビアのデジタル政府機関(DGA)との提携発表が材料視され、ザ・サンドボックス(SAND)は一時前日比30%急騰した。

香港を拠点とするWeb3大手アニモカ・ブランズが開発するサンドボックスは、メタバース(仮想空間)分散型ブロックチェーンゲームの代表格。国内取引所では、コインチェックやbitbankに上場する。
AI銘柄も引き続き活況だ。
米マイクロソフトが1月23日にChatGPT開発を手がけるオープンAIに数十億ドル規模の追加巨額投資を発表して以降、暗号資産(仮想通貨)市場でも物色が進んだ。